製造業のIoT現場カイゼン3つの成功要因

2020年01月15日

中小企業の経営課題の一つ、現場カイゼン
特定非営利活動法人ITコーディネータ協会の平成29年度調査報告書によると、中小企業の経営課題は、「現場カイゼン」「業務プロセス改善」「製造プロセス最適化」の3つに分類できます。この記事では、IoTを活用した「現場カイゼン」の事例を紹介します。

手書きの集計シートの記入をIoT化し、点検作業と転記が不要になりました
朝から100台の編み機が稼働する新潟県見附市のニット製品の生産工場。工場では、若手リーダー中心に、幅広い年齢のオペレーター(作業員)の方が働いています。担当者は、毎朝出勤すると、編み機の稼働台数を数えて、集計シートに記入し、稼働率を計測していました。この業務を一括管理をしたい、というご相談をいただき、IoT化の検討が始まりました。
各編み機にセンサーを取り付け、編み機の状態を、正常な稼働状態である「稼働中」、セットした作業が終了して停止するなど、計画された停止状態である「通常停止」、糸や針交換などオペレーターの作業が必要となり停止するなど、故障やトラブルによる停止状態である「異常停止」に分類し、クラウドにデータを収集、工場内に設置したモニターに機械の状態を表示するようにしました。
IoTでデータ収集することで、毎朝の編み機の稼働台数の点検作業が不要となり、パソコンからいつでもデータにアクセスができるようになり、稼働状態を正確に把握できるようなりました。また、工場内に設置したモニターや、作業員のスマートフォンから機械の稼働状態が見えるようになったことで、オペレーターの習熟度に関わらず、次にどの機械を稼働させるために動けば良いか分かるようになり、チョコ停(※1)の低減も期待されています。
※1 チョコ停とは、製造現場において、何らかのトラブルにより、生産設備の短時間の停止状態が繰り返されること。生産効率の低下につながるおそれがある。

IoT導入が成功した3つの要因
1つ目の要因は「やりたいことの明確化」です。工場では、通年でカイゼン活動を行っており、普段から機械の停止時間を低減し、生産性を上げなければならない、という課題を認識していました。最終的に達成したいことが何かが明確であれば、どのような手段があるかは、ITベンダーに支援してもらえるでしょう。
2つ目の要因は、「無理のない範囲での開始」です。工場には、100台の編み機がありますが、まずはその中から、機械の方式が違う5台で実証実験を行いました。今回採用した電池レスセンサーは何日電池がもつか、センサーの精度がどこまで必要か、工場の中央奥のゲートウェイまで電波が伝搬するか、などを検証し、課題を洗い、全数への導入をおこないました。
3つ目の要因は、「社内での理解者」です。ご紹介した会社では、役員の方が市内のIoTに関するセミナーに参加するなどして、世の中が変化していっていること、自社も時代に合わせて変化していく必要があることを認識していました。

製造業のIoT導入検討や西菱電機との協業などにご興味がございましたら、まずはお気軽にご連絡ください。
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